電話恐怖症にならないために
多くの企業では、新入社員教育のなかに、電話応対の実施訓練を取り入れています。それは多くの新入社員にとって、会社の電話に出ることは大変緊張することだからですね。
では、なぜそんなに緊張するのでしょうか。
1.重要人物についての予備知識が足りない
会社でとる電話の相手は知らない人ばかりなのが新入社員ですよね。緊張して電話をとったら、社名も言わずにいきなりなどという方もいます。気安い雰囲気からして、懇意な方なのか、お得意様か・・・聞き返したら気分を害するのではないか、と不安になったりしますね。
でもこういう場合、本当は社名を名乗らないほうが悪いのですから、
と丁寧にお伺いすればいいのです。相手が大切なお客様であることが判明したら、
とあらためて丁重にお礼を述べればいいのです。
ただし、社名を言わないと思ったら、自分の会社の社長だったなどということもあります。注意しましょう。
2.相手の社名や名前が聞き取れない
受話器をとったとたんに、早口で聞きなれない社名を名乗りといわれてしまう。会社の電話は、慣れないうちはこんな感じですね。でももともとはじめて聞く社名ばかりなのですから、早口では聞き取れないのも無理はないのです。
社名が聞き取れないときは、落ち着いて
と聞きましょう。今度はゆっくりと名乗ってくれるでしょう。
また、早口で言われてもあらかじめ知っている名前なら聞き取れますよね。頻繁に電話がかかってくる取引先などの社名は、できるだけ早く覚えて。
3.話の内容が理解できない
先方に伝言を頼まれたのですが、初めて聞くことばがいろいろ出てきて、話の内容が理解できません。なんとか聞こえるとおりに伝言を伝えてみたところ、「なんのことかさっぱりわからない」と叱られてしまった、なんてことも。
ビジネスの場では特殊な専門用語・業界用語、略語などが頻繁に出てきます。これらの用語が身についていないと、話の内容が理解できないのは無理もないことです。
こういう場合は“わかったふり”をしないことが大切。
「申し訳ございません、お話がよく理解できないのですが、・・・ということでよろしいのでしょうか」と、念を入れて確認しましょう。素直に尋ねれば、先方もわかりやすく説明してくれるでしょう。
4.失礼ですが・・・って?
伝言などを承ったあとで、唐突に「失礼ですが・・・」と言われることがありますね。初めてだと、「え?何が失礼?」と思ってしまいますが、これは電話応対の慣例的表現で、「失礼ですが、名前をお聞かせください」
という意味です。
また、
「わたくしは○○と申しますが・・・」と言われることも。これも同じで、
「わたくしも名乗りますので、あなたも名乗ってください」
ということです。
目的とする人に伝言を確実に伝えるためには、電話でやりとりした者どうしが名乗りあい、責任の所在を明確にすることが大切。伝言を受けたときは、自分から名乗りましょう。