電話応対中の表現
電話応対に限りませんが、会話の中でソフトに表現したり、語調を整えたりするために使う慣用的な表現を「クッションことば」といいます。
電話口で詰まってしまう原因のひとつに、こういう慣用的表現が身についていないということがあります。最初のうちは意識して、こういう表現を使ってみましょう。
軽い依頼をする
- 恐れ入りますが
- 恐縮ですが
- 申し訳ございませんが
特別な依頼をする
- 〜していただけましたらありがたいのですが
- お手数をおかけしますが
- ご面倒をおかけしますが
- たいへん勝手を申し上げますが
- ご迷惑とは存じますが
相手にものを尋ねる
- 失礼ですが
- お差支えなければ
- よろしければ
相手の意向に沿えないことを詫びる
- あいにくでございますが
- せっかく
- 申し上げにくいのですが
※相手にとって好ましくない情報を伝えるときは、よくない知らせであることを暗示することばで前置きします。スムーズに本題に入れます。
保留の電話に出るとき
- お待たせいたしました
- お電話代わりました
- お待たせしております(同じ人がもう一度出る場合)
※名指し人が不在の場合に、前と同じ人が「お待たせしました」で出ると、名指し人が電話口に出たと勘違いされることがあります。
相手から何かを依頼されたとき
- よろこんで
相手の心遣いに感謝するとき
- ご丁寧に
要件に入るとき
- さっそくですが
相手の話を途中で遮るとき
- お話の途中、失礼ですが
※原則として相手の話は遮らずに最後まで聞きます。しかし名前を名乗らずに用件を言い出したりした場合は、遮ってもかまいません。
例)
「お話の途中失礼ですが、お名前から先にお聞かせいただけますか」
電話応対の基本心得
ビジネス上の電話応対は短いのがいちばんです。会社では誰もがとても忙しいのですから、要領をえない、だらだらとした長電話は相手にとってたいへん迷惑なもの。短ければ短いほどよいのだと考えましょう。
会社の電話は仕事のために使うもの。原則として私用で使うことは許されません。
緊急の用件で使わざるをえないときは、なるべく手短に済ませて。皆が忙しく働いているときに、友達とのおしゃべりをしているなどは論外でしょう。